健全な精神…?
私が今住んでいる国では、週末に国政選挙があった。
それはさておき。
この国は仏教国で礼儀を重んじている。
普段使う電車内での飲食が禁止されている一方、
電車内で携帯で会話をすることはマナー違反ではない。
アチコチで話している人がいる。
今日乗った電車でも電話で子供と話しているおばさんがいた。
普通の声のボリュームで話すので、
視界に入る程度の位置関係だったけど、内容は丸聞こえ。
誰か分からなかったけど、近しい人が癌で、
検査の結果どのステージかもわかったらしい。
でも、お医者さんは現時点では「専門医から話すから」
と言うばかりで、どのステージかはまだ不明。
とりあえずガンであることは間違いないのよ、
ステージ幾つ以上だったら、手術で腫瘍を取らなくちゃならない…
と難度も繰り返し、そのうち手で顔を撫でるような仕草を始めた。
横目で盗み見たら、涙がポロポロと溢れていた。
ビックリした。おぉぉ。電車内で泣くか。
きっと冷静ではいられない心理状態だったんだと思う。
途中数駅に停車したけど降りずに話し続け&泣きつづけたから
移動を中断できない状況だったのかもしれない。
つい私だったら…と想像してしまった。
もし私だったら、まず電車内でそういう話はしないだろう。
マナー的に、ではなく、周りの人に内容を聞かれたくないから。
泣きそうになったら最寄駅で電車を降りたでしょう。
周りの人に泣いている姿を見られたくないから。
この国の人は、その辺り、何というか健やかだな、と思う。
周囲の目を気にしすぎる、ということが無いように思う。
…「もっと気にしておくれ」と思うこともなくはないけどw
例えば女子トイレの個室で。友達とトイレに来て、
他にも人がいたとしても、個室の壁越しに会話を続ける。
或いは、1人でトイレに来た時に、
用を足している真っ最中も、電話での会話を継続する。
音姫とか水を流して「プライベートな音」を消す、とかしない。
多分電話の相手にも「アレの音」は筒抜けだろう、と思う。
でも、気にしない。
「だって人間だもの。生きているもの。食べれば出るもの。」
的な感覚なんだと思う。
その辺のあけっぴろげな感じは、健康的で好ましい、と思う。